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鬼ヶ瀬塚村
第24章 餓鬼
死者の身体と引き換えにこの村は人並みの暮らしが出来ているのだ。

人を殺せば誰だって迷う。けれど、目撃者が居なかったら?
自分以外殺人現場を知らなかったら?
皆、保身に走るのだろう。
人生を守る為に奴奴は数百万を払い、村人から人生を買う…。

あのピカピカと屋根瓦を反射させる日本家屋も死者と奴奴の人生観から作られているのだ…。

一見すると美しいこの村の裏に醜い人間の業があると思うと身震いした。

『今年ばええ収穫でずわ』

不意に思案に暮れる僕に一郎さんが爽やかな笑みを浮かべながら言った。

『見でぐだざい、ええ色でしょ?ごの村のええ土壌で育づトマトどピーマンでずわ』

彼は足を止め、畑を眺める。
目の前にはトマトの赤とピーマンの緑色が美しいコントラストを作っている。
東京では見られない光景だ。

『立派ですね』

『んだっぺよ、油で炒めるど…最高でずわ』

一郎さんは誇らしそうに言った。

『僕、トマト大好物ですよ。軽ぐ塩ふって食べるのが好ぎですね…ビールにも合うじ』

僕が答えると一郎さんは腕組みをして"うん、うん"と頭を上下にふった

『信人ぐんば僕のええ酒飲み仲間になりぞうでずわ。今晩あだりどうでずか?』

『良いですね』
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