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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
吐きたくなったらそこへ吐け、という訳だ。

僕は一郎さんの側に寄りしゃがみこんだ。
軽く貧血のような目眩がする。

『ぞのうぢ慣れるっぺよ。僕も最初ば嫌でじだ。
正直嫌でずよ、仏ざんの身体傷づげでぇ食っだり溶がじだり…だげんど決まりでずがらねぇ』

ナイフをスルスルと手慣れた手つきで動かし、シートの形へ切っていく。

ブーメランのようなそれはナイフと言うよりナタに近かった。
使いふるされて先が黒くくすんでいる。

『一郎さんは…いくつからこの仕事を?』

『いづだっだがなぁ?…僕ば遅がったでずよ?本読んだり、猟ずるんば好きでじだがら…よう父ぢゃんに怒られだっぺよ。確が…初めで加わっだんば15歳でじだわ』

『15歳ッ?』

予想より随分と幼い数字に驚いた。

『んだっぺよぉ、だいだい村のガキんぼば親の影響で9~10歳にば仕事手伝っでるもんでずわ。優子なんでぇ7歳がら箱ざウロウロじでだっぺよ。真理子ぢゃんば…13歳がらだっだがな?よう姿見ぜんばっだげんどな。達弘ぐんば9歳でじたわ』

僕は震えた。
そして思った。
ここの子供達、通称"ガキんぼ"は餓鬼なのだと。

『みんなわがらんのでずわ、だがらでずがらね?僕のがっごぅでも死をわからんガキんぼばいっぱいでずわ。不憫だっぺよ?人どじで大事なもんがわがらんのば…』
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