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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
『人間は有機体でしょ?弱酸性でずわ、だがらアルカリ性が溶かしてぐれるんでずぅ…ほれ、小学校のぉ理科で習ったでしょ?』

『はい、だからシャンプーやボディソープは皮脂を取ったり油を取るようにアルカリ性だと…』

『んだんだ。だがらコンヂショナーば中性がら弱酸性なんだっぺ。アルカリ性ば有機体を荒らずがらね、ぞれをコーティングばずるんば中性がら弱酸性でずわ』

一郎さんは腰に引っかけていたビニール性のゴム手袋をはめた。
僕も同じようにゴム手袋をはめた。

『酷い時ばねぇ、ごればはめどっでも指先に臭いうづるんでずわ。昔、一回水死体にじだ蟹やら海老やらに食い散らがざれだ仏さんね、処理じだんでずわ。ウジがずぐ湧いでぇ、もう鼻ひんまがるぐらいの臭いでねぇ、ぞれが手にづいだ時は4~5日取れんがっだぺよ』

想像しただけで吐き気がする。

『じゃ、シート剥がすっぺよ。信人ぐん向がいに移っでぐれるがなぁ?』

僕は指示通り反対側のドアから後部座席に面した。
とにかく臭い…ザリガニや死んだ金魚やカエルの臭いがする。
腐乱臭と言うか温泉のような鼻につく嫌な臭いだ。

それが口や鼻から肺に入り、吸収されて満たされる事が果てしなく不快だった。

毛穴の隙間からも体内に侵入しそうで鳥肌は立ちっぱなしだった。
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