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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
『とーぎょー人だ』

『荒岩のだんこじゃば?』

『えれぇ細い腰っぺな、子供ざ作れるんが?』

『生っちろい肌だっぺな、娘っ子みでぇだ』

入り口でたむろしていた村人達が小さな声でヒソヒソ言い出した。
ヒソヒソ言う割には僕に話しかけようとはしてこない。

『あんなんが猪神にいづがなるんが…えれぇ痩ぜだ猪神じゃ』

『もう食っだんだろがね?』

『色男だっぺよぉ』

『30で聞いだっぺ。はよぉじょこガキば作らんがね?』

僕はヒソヒソ声を背後で聞きながら坑道へと入った。

一瞬でムワッと生暖かい空気が全身に絡み付いた。

人が2~3人ようやく通れるようなその坑道は少し傾斜で下り坂になっていた。

地面に幅の狭いレールが敷かれている。
壁に備え付けられた電気の光でそれは白く光っていた。
手入れもされているようで、まだ使われているらしい。

狭い坑道を僕は1人下って行った。
入り口から差し込んでいた日光はなくなり、闇の中に転々と蛍光灯が光っている。

大きな蛍の行列に見えた。それを一つづつ追い越していくと途中から地面の感触が変わった。

剥き出しの土から鉄板状の床となった。
時々"壱""弐"などペンキで大きく書かれている。

ドーン…ドーン…ドーン…何かくぐもった音が足の裏から聞こえた。
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