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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
男も女も一心不乱に作業している。
誰も僕に見向きもせずに手元ばかり見ている。

『ノブ、あの釜の中にば血抜ぎじだ四肢ど胴体が入っでんだ』

優子は誇らしげに釜を見上げながら言う。

『あの…優子、達弘さんは…?』

『にぃぢゃんなんがどでもええっぺよ、見でみぃ?釜の表面…ボコボコじゃ』

優子はニヤニヤしながらまるで取り合ってくれない。

『あのボコボコで中に渦ができやずぐしでんだ。よぉぐ煮詰めでよブヨブヨのたんぱく質の塊にすんだ』

僕は両腰に手を当てて仁王立ちしながらいらぬ説明をする優子の横顔を見た。

汗に濡れた小麦色の肌に並ぶ大きな目、その目蓋がピクピクと痙攣していた。

『あっぢば圧縮機じゃ、手でやるよりあれ使っだ方が内臓のガスが出やずいんだ』

次はプレス機を指差す優子。
先程から中に放り込まれているのは内臓らしい…。

『細がぐ切っでよ、んであれでペッダンゴにずるんだっぺよ。それを次はさっぎの釜で煮詰めるんだっぺよ。だけんど腐敗が進み過ぎるどよ、中のガスやら筋だがが硬くなっでよ時間が掛かるんだば』

『…そうなんだ』

優子の一言一言に頭がクラクラした。
まるで貧血の時のようだ。
酸素が薄く感じて指先や唇が冷たくなる。気管支部分に何かが詰まっているような不快感がする。
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