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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
辺りがざわついたようだ。
作業に夢中だった他の小鬼達も"どうしたんだっぺぇッ?""真理ぢゃんのだんこじゃ""初めて見だんだろ"と口々に言っているのが聞こえる。

煮えたぎる湯の中で動いていたあの身体は確かに以前は生きていたのだ。

真理子さんや紗江さん、優子のように生きていた女性なのだ。

顔は?声は?

考える程えづいた。

なんとか踏ん張り、立ち上がったもののまるで採血検査の後のようにクラクラする。

『じっがりじろッ?なぁッ?ノブッ!』

背後で聞こえる優子の声が鼓膜から三半規管をいじくりまわすように感じられた。

脚に力が入らず、僕の視界は天を仰いだ。
駄目だ、釜に落ちるッ!
そう思った時だった。
腕を強く掴まれた。

歪む視界がグンッと上方から足元へと移る。

足元から手首へ、そして掴む大きな手の持ち主へ視線を移した。

霞む視界の中、達弘さんが心底心配した顔で僕を見ていた。
少し怒っているような、そして安堵したような…そんな顔だ。

僕はその場にへたりこんだ。

『何やっどるんがッ!!優子ぉッ!!』

達弘さんが物凄い剣幕で怒鳴った。
ガッシリとした硬い筋肉に覆われた上体は呼吸で激しく上下している。
分厚い胸板を汗が滝のように流れているのが見えた。

『無理矢理見ぜるもんじゃねぇッ!!』

達弘さんは僕から腕を離すと優子の胸ぐらを掴みあげた。
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