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鬼ヶ瀬塚村
第26章 箱
達弘さんは申し訳なさそうに僕の背中を撫でた。
僕はしゃがみこみ吐瀉物を吐き続けた。

『最初ばそんなもんじゃ、じき慣れるばな』

あんな事に本当に慣れる日が来るのだろうか。

『普段ば石炭や石やら岩掘っでんだ。奴奴が運ばれだら箱どじで使うんだっぺよ。だがら最初ば石炭掘りだどが村のもんが副業やっどる時に見で慣れれば良いば』

達弘さんに背中をポンポンされ、僕はようやく立ち上がった。

『乗るっぺよ、一郎のおっぢゃんが待っどるんだろ?』

僕は涙と汗とヨダレでめちゃくちゃになった顔をシャツの裾で拭った。
びっくりするくらいシャツは黒く汚れていた。

エレベーターに乗り込み、上昇音を聞きながら僕は言った。

『普段は…普通の事に使ってるんですね』

『んだよ、まぁ隠蔽の一つらじいがな…俺はよぐは知らんがよ、昔のジジィ時代から警察が踏み込んでも平気なようにやっどるんだっぺよ』

『…来た事があるんですか?箱に…警察が…』

『んだな、昔だっぺよ来だんばな。オラぁガキんぼだっだがら覚えちゃいねぇげんどよ』

『バレなかったんですか?』

『おう、だがらごうじでられんだ。チラッと箱ん中見回ってよ"良い石が採れるといいっぺな"って言って帰ったらじいっぺ。傑作だな』
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