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鬼ヶ瀬塚村
第27章 和幸
真理子さんは強引に和幸を奪うようにして抱き上げた。
和幸は大人しくしている。
本当に良い赤ん坊だ。

『可愛いなぁ…可愛いなぁ…可愛いなぁ…』

真理子さんの大きな胸に抱かれて和幸もご満悦の様子だ。

僕は思った。
もし"あの時"の子が生きていたなら…小学生だったのだなぁと…。
死なせた子供の年を数えるのは縁起が悪いと言われたけど、僕は和幸の大福餅の様な顔を見て少し胸が痛くなった。

そして、目の前で嬉しそうに目を輝かせる真理子さんに"ごめんよ"と念じた。

『真理子伯母さんよ?こんにちは~…小さくて可愛いわねぇ』

真理子さんはニコニコしながら和幸をあやす。
それにつられるようにして和幸も手足を動かし喜んでいた。

『…ん?…あれぇ?』

真理子さんが不意に呟いた。

『真理子さん、どうしたの?』

『………』

『いや…なんでもない。気のせいだと思うから…』

『………?』

真理子さんはそう言って再び和幸を両手で揺らしていた。

『箱、行ったんだってね。さっきいっちゃんから聞いたよ』

『え…?ああ…うん』

『暑かったでしょ?』

『かなりね、サウナみたいだった』

『貧弱だねぇ、ノブは。私は子供の時に無理矢理連れてかれて朝から晩まで働いたわよ』

『そりゃ凄いな…僕には無理だ』
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