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ヒロイン三国ファンタジー
第14章 14 英雄たちの死・1
呂蒙は死に、陸遜は副都督から大都督となった。
今回の荊州奪回は陸遜の立てた作戦による功が大きく、大都督に任命されることと別に、彼は孫権から褒賞を受けることとなった。
「なんなりと申してみよ」
「では、我が君。妹君の尚香様をいただきたく存じます」
「尚香を? うーん。それは構わぬが。あやつが承知するであろうか。そなたも妹の気性は知っておろう」
「勿論存じております」
「まあ、よい。荒馬を乗りこなすのはそちに任せるとして。ただ、文官がうるさいかもしれぬ故、尚香を孫策兄の娘としてそなたに嫁がせることにするぞ」
「はい。私は決してこれ以上の地位を望んではおりません。生涯、孫呉のために尽くす次第であります」
「よし、よいぞ。では三日後に尚香の元を訪れるがよい。あやつも呉の女。婚礼自体は拒否すまい」
「ありがとうございます」
陸遜は屋敷に戻り、尚香への贈り物を使用人に用意させたのち、髭をひと撫でし、はっと思いついたように自室へ籠っていった。
今回の荊州奪回は陸遜の立てた作戦による功が大きく、大都督に任命されることと別に、彼は孫権から褒賞を受けることとなった。
「なんなりと申してみよ」
「では、我が君。妹君の尚香様をいただきたく存じます」
「尚香を? うーん。それは構わぬが。あやつが承知するであろうか。そなたも妹の気性は知っておろう」
「勿論存じております」
「まあ、よい。荒馬を乗りこなすのはそちに任せるとして。ただ、文官がうるさいかもしれぬ故、尚香を孫策兄の娘としてそなたに嫁がせることにするぞ」
「はい。私は決してこれ以上の地位を望んではおりません。生涯、孫呉のために尽くす次第であります」
「よし、よいぞ。では三日後に尚香の元を訪れるがよい。あやつも呉の女。婚礼自体は拒否すまい」
「ありがとうございます」
陸遜は屋敷に戻り、尚香への贈り物を使用人に用意させたのち、髭をひと撫でし、はっと思いついたように自室へ籠っていった。