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ヒロイン三国ファンタジー
第2章 2 群雄割拠
「御無体はおやめください。あなたとはこれからの事を話しあえたらと思っているのです。他の諸侯とは出来ない話を」
「ふむ。それならそれでよいか」
あっさりと姿勢を正し曹操は気さくな様子で酒を劉備の盃に注ぎ、自分の盃にも注いだ。
「さて何から話し合いましょうか。せっかくですから腹を割って話しましょう。玄徳殿はなぜ男装なさってるのかな?」
「あなたとて女人が挙兵するとなると難しいのはわかるでしょう」
「まあ、そうですな。ただ私の場合女の身であることをひた隠ししているわけではないのですよ」
「ほう」
「漢の高祖、まああなたのご先祖様でもありますが、その高祖の妻、呂太后の所業はご存じでしょう。女人が権力を持つとそうなるであろうと懸念されるのが都合悪いのですよ」
「なるほど曹操殿の言われることは一理ありますね」
「女人は細やかな神経を持っていますので痒いところにも手が届きますが、悪くなると目先の欲に走ってしまうのです。私は国を安んじたいと強く切望し有能な人材を常日頃求めてはいますが決して己が贅沢や享楽にふけるつもりはないのです」
「ふーむ。言葉に偽りはないでしょう」
玄徳は曹操の話を感心して聞き、またその話がとってつけた偽りでないことは彼女の衣服が上等なしつらえではあるが、袖口や襟元が補強され直され大事に着続けられていることで分かった。
着るもの、持ち物、考え方一つ一つが繊細に大事に扱われているところはやはり女人らしい。
「ふむ。それならそれでよいか」
あっさりと姿勢を正し曹操は気さくな様子で酒を劉備の盃に注ぎ、自分の盃にも注いだ。
「さて何から話し合いましょうか。せっかくですから腹を割って話しましょう。玄徳殿はなぜ男装なさってるのかな?」
「あなたとて女人が挙兵するとなると難しいのはわかるでしょう」
「まあ、そうですな。ただ私の場合女の身であることをひた隠ししているわけではないのですよ」
「ほう」
「漢の高祖、まああなたのご先祖様でもありますが、その高祖の妻、呂太后の所業はご存じでしょう。女人が権力を持つとそうなるであろうと懸念されるのが都合悪いのですよ」
「なるほど曹操殿の言われることは一理ありますね」
「女人は細やかな神経を持っていますので痒いところにも手が届きますが、悪くなると目先の欲に走ってしまうのです。私は国を安んじたいと強く切望し有能な人材を常日頃求めてはいますが決して己が贅沢や享楽にふけるつもりはないのです」
「ふーむ。言葉に偽りはないでしょう」
玄徳は曹操の話を感心して聞き、またその話がとってつけた偽りでないことは彼女の衣服が上等なしつらえではあるが、袖口や襟元が補強され直され大事に着続けられていることで分かった。
着るもの、持ち物、考え方一つ一つが繊細に大事に扱われているところはやはり女人らしい。