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ヒロイン三国ファンタジー
第21章 21 その後の三国
 魏では文帝、曹丕の死後、甄氏との息子である曹叡が二代目皇帝、明帝として即位する。絶世の美女と名高かった母、甄氏によく似て美しい容貌と美しい肌と髪を持っていた。しかし美人薄命。曹丕、甄氏と同様に40に届かず34歳という若さで崩御する。

 明帝、曹叡には世継ぎがおらず、曹丕の弟であった叔父の曹彰の孫、曹芳を養子とし次期皇帝とした。わずか8歳で即位した曹芳は曹家の宗室、曹爽と司馬懿によって補佐されることとなるが、政には関与できず、お飾りであった。

 即位してすぐに倭国の女王、卑弥呼の使者が洛陽を訪れ、謁見を申し出た。
幼き皇帝は、司馬懿の合図によって「面を上げよ」などと使者に対して威厳を示すが威光は感じられない。

 曹爽は曹芳が幼き故、仕方がないと容認していたが、司馬懿はその才知のなさに肩の力を落とす。
今は亡き初代皇帝文帝、曹丕は同じ歳にはすでに文武両道で立派であった。

 8歳で暴徒である董卓にすらその聡明さに故に感銘を与え皇帝へと擁立された劉協。
また9歳で劉表と対峙し父、孫堅の亡骸を取り返した孫権。
そして最も敬愛する曹操孟徳はすでに徒党を組み、そのあたりを大人顔負けの様子で掌握しており治安を守っていた。

 才覚の片鱗も見えぬ様子にもう曹操の血脈は、意志は途絶えつつあるのだと司馬懿は悲観に暮れる。
これがやがて曹家一族を優遇しようとする曹爽との政治的対立につながっていくのであった。
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