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ヒロイン三国ファンタジー
第23章 23 三国を巡って
あっという間の政権の移動劇に尚香は愕然とし、この武力による行使はいかがなるものかともっと間近にて知ろうと司馬懿邸に入り込むことにした。
司馬懿の使用人に下働きは何かないかと尋ねると、小間使いの女が欲しいと言われた。
「女が欲しいのか」
「ああ、男手はいま足りてるのだ」
「では、知り合いに家族を亡くし、家もない年増女がいるのだが雇ってもらるかね。飯が毎日食えさえすればよいらしい」
「ほう、そうかい。空いた小屋もあるから呼んでくればいい」
「では私はこれで」
尚香は馬と長剣を売り、短剣に変え、女物の衣装を買い求めた。しばらくぶりに女人の装いをし、再度司馬懿邸へ向かいそこで働くことになった。
人に使われたことのない尚香が初めて人に使われる。しかし機転が利き、開放的な性格故、すぐに仕事にも人にも慣れた。
ここでは楊夏と名乗る。気が利く上に余計なことも話さない尚香は、ひと月もせぬうちに司馬懿と若い柏夫人の身の回りの世話を任されるようになる。
司馬懿の使用人に下働きは何かないかと尋ねると、小間使いの女が欲しいと言われた。
「女が欲しいのか」
「ああ、男手はいま足りてるのだ」
「では、知り合いに家族を亡くし、家もない年増女がいるのだが雇ってもらるかね。飯が毎日食えさえすればよいらしい」
「ほう、そうかい。空いた小屋もあるから呼んでくればいい」
「では私はこれで」
尚香は馬と長剣を売り、短剣に変え、女物の衣装を買い求めた。しばらくぶりに女人の装いをし、再度司馬懿邸へ向かいそこで働くことになった。
人に使われたことのない尚香が初めて人に使われる。しかし機転が利き、開放的な性格故、すぐに仕事にも人にも慣れた。
ここでは楊夏と名乗る。気が利く上に余計なことも話さない尚香は、ひと月もせぬうちに司馬懿と若い柏夫人の身の回りの世話を任されるようになる。