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ヒロイン三国ファンタジー
第24章 24 魏の末路
司馬師は屋敷に弟の司馬昭を呼び寄せ共に自棄酒をあおる。
「昭よ。もう魏国はだめかもしれぬな」
「うーむ。曹髦では先が見えているだろうに。傀儡ばかりであるなあ」
「ここだけの話、郭太后は幼い曹髦を明帝の代わりになさっておるのだ」
「ん? 代わりとな?」
「ああ、わしがこの目で見たので間違いはない。郭太后が足を割ってその間に曹髦を挟んでおった」
「なんと!? まだほんの子供ではないか!」
「明帝は華奢で女人のごとき美しい方であったからな。郭太后はそういったご趣味があるのであろう」
「うーむ。そのような理由で推されてもなあ」
「くさくさして叶わぬっ。今日はとことん飲むぞ」
「ああ。付き合おう」
二人は甕を何個も開け酔いに酔い亡き父、司馬懿が帝位を簒奪し、己が天子となることを望んだことなど一度もなかったと嘆いた。
司馬家は皇帝になるのではなく皇帝を補佐する一家であり、王佐であることが天命だと知っていた。
「昭よ。もう魏国はだめかもしれぬな」
「うーむ。曹髦では先が見えているだろうに。傀儡ばかりであるなあ」
「ここだけの話、郭太后は幼い曹髦を明帝の代わりになさっておるのだ」
「ん? 代わりとな?」
「ああ、わしがこの目で見たので間違いはない。郭太后が足を割ってその間に曹髦を挟んでおった」
「なんと!? まだほんの子供ではないか!」
「明帝は華奢で女人のごとき美しい方であったからな。郭太后はそういったご趣味があるのであろう」
「うーむ。そのような理由で推されてもなあ」
「くさくさして叶わぬっ。今日はとことん飲むぞ」
「ああ。付き合おう」
二人は甕を何個も開け酔いに酔い亡き父、司馬懿が帝位を簒奪し、己が天子となることを望んだことなど一度もなかったと嘆いた。
司馬家は皇帝になるのではなく皇帝を補佐する一家であり、王佐であることが天命だと知っていた。