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ヒロイン三国ファンタジー
第26章 26 呉の終焉
 諸葛恪を抹殺し、幼い孫亮を皇帝にたて、孫峻が実権を握る。しかしそれも長くは続かなかった。3年ほどで病死する。死の床のうわ言では「諸葛恪がワシを殴りつけてくる」と何度も繰り返し絶命し果てた。

 続いてその従弟である孫リンが実権を握る。それを覆そうと孫亮は政変を起こそうとするが失敗し、逆に廃されてしまう。孫リンは孫亮の兄である孫権の6男、孫休を皇帝にたて傀儡とする。これもまた2年ほどであっけなく転覆する。お飾りであったはずの孫休に殺害されるのであった。

 この孫峻、孫リンは横暴で強欲で傲慢で人から好かれる性質ではなく、その行いは全く人徳とはかけ離れたところにあった。そのため、二人の墓は暴かれ、死後も安眠につくことが出来ず、更には孫休によって一族から外されることになった。


 孫権が死んで数年、孫尚香はこの一連の流れを見ながら、孫と孫晧を育て上げる。才覚をひけらかすこと、目先の欲にとらわれた野心はすぐに身を亡ぼすであろうことを話すと、幼い者たちにも理解ができるようで、陸晏と陸景は素直に頷く。
 しかし16歳になる孫晧は一筋縄ではいかない。

「おばあ様、それはまさに才覚のない者たちであるからでしょう。才覚があればひけらかす必要もありませんし、野心をもたずとも、おのが思う通りになるものでしょう」
「まあ、そうとも言えるな」

「さすが元宗様。おばあさまも納得されておる」
「ふふっ」

 陸晏と陸景に尊敬のまなざしを向けられ孫晧は機嫌よく、二人の頭を撫でた。尚香はこの三人をまとめて育てているが、皇帝の候補であろう孫晧と陸晏と陸景の立場をきちんと上下に分けていた。
兄、孫権の二宮事件の二の舞を起こさんがためである。

 そのおかげか孫晧は二人に対し、主君であると言う態度を見せつけはするものの、安心して兄のように接し、また二人も臣下であるという低い謙遜した立場に自然にいる。

 また建初寺の康僧会にも良く会い、様々な知恵を身に着けていく。尚香はこのまま孫晧と陸晏、陸景の主君と臣下の縮図が、青年になってもそのままであればどんなに良いであろうかと、叶いそうもない思いを願う。
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