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ヒロイン三国ファンタジー
第1章 1 桃園の誓い
男装をして化粧っ気がまるでない玄徳は男とも女ともわからぬ無性でありながら、意志の強さとたおやかさを両方持つなんとも言えない魅力を醸し出していた。男だと言われれば納得するが女だといわれるとまた納得するだろう。
関羽と張飛のやり取りを見て玄徳は決心をする。
「私があなたたちに差し上げられるものが一つあった」
玄徳はすっと静かに立ち上がり、粗末な男物の着物を脱ぎ、髪をほどき改めて桃の花を髪に差した。
「あっ! いけません! そのような事をなさっては」
「は、早く着物を!」
「良いのです。女であって今まで悔いてきましたが、あなたたちに出会って初めて女で良かったと思いました。どうぞ私と契りを結びましょう。あなたたちほど戦場で戦えない私から贈れるものは慰めでしかない」
隠されていた白い、きめ細やかな肌を関羽も張飛も美しいまだ誰も穢すことのない新雪を見つめる気持ちで見ていた。
玄徳は自分で織ったむしろの上に横たわる。
「関羽さんでも張飛さんでも、お二人同時でもどうかいらしてください」
関羽と張飛は顔を見合わせる。
「ど、どうぞ関羽の兄貴から……」
「張飛……」
少し気の弱いところがある張飛は玄徳を抱くことをためらっている。
「このお人はそんじょそこらの女たちとは違うんです。俺は頭に血が上りやすいから、どうぞ関羽兄貴から兄者と契りを結んでください」
「では、いざ参る」
関羽と張飛のやり取りを見て玄徳は決心をする。
「私があなたたちに差し上げられるものが一つあった」
玄徳はすっと静かに立ち上がり、粗末な男物の着物を脱ぎ、髪をほどき改めて桃の花を髪に差した。
「あっ! いけません! そのような事をなさっては」
「は、早く着物を!」
「良いのです。女であって今まで悔いてきましたが、あなたたちに出会って初めて女で良かったと思いました。どうぞ私と契りを結びましょう。あなたたちほど戦場で戦えない私から贈れるものは慰めでしかない」
隠されていた白い、きめ細やかな肌を関羽も張飛も美しいまだ誰も穢すことのない新雪を見つめる気持ちで見ていた。
玄徳は自分で織ったむしろの上に横たわる。
「関羽さんでも張飛さんでも、お二人同時でもどうかいらしてください」
関羽と張飛は顔を見合わせる。
「ど、どうぞ関羽の兄貴から……」
「張飛……」
少し気の弱いところがある張飛は玄徳を抱くことをためらっている。
「このお人はそんじょそこらの女たちとは違うんです。俺は頭に血が上りやすいから、どうぞ関羽兄貴から兄者と契りを結んでください」
「では、いざ参る」