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ヒロイン三国ファンタジー
第8章 8 三顧の礼
しばらく静かに待っていると黄氏が玄徳を気の毒に思ってか「もう、あの人ったら!」とバタバタと部屋を出て行った。
一刻(一五分弱)もせぬうちに黄氏は諸葛亮を連れて戻ってくる。
「ほら、あなた劉備様がお待ちですわ」
「これはこれは。劉備様、お初にお目にかかります。諸葛亮孔明です」
「おお、諸葛亮孔明先生ですか。私が劉備玄徳です」
すらりと長身の繊細な容貌を持つ若々しい諸葛亮は透明感のある涼しげな声を持っている。玄徳は今まで出会った誰よりも男の気配がなく、かと言って女人のような華やぎや可愛らしさがあるわけでもない、透明な冷たい滝の水のような人物だと思った。
そして自分はその清らかな水の中で手足を自由に伸ばし泳げるような気分になっていた。
「少し二人で話しますから、外のお二人をもてなしてあげてください」
「ええ、あなた。ごゆっくりどうぞ」
「かたじけない」
玄徳が頭を下げようとすると、「どうか、そのままで」と黄氏は気遣いを見せ、外へ出て行った。
一刻(一五分弱)もせぬうちに黄氏は諸葛亮を連れて戻ってくる。
「ほら、あなた劉備様がお待ちですわ」
「これはこれは。劉備様、お初にお目にかかります。諸葛亮孔明です」
「おお、諸葛亮孔明先生ですか。私が劉備玄徳です」
すらりと長身の繊細な容貌を持つ若々しい諸葛亮は透明感のある涼しげな声を持っている。玄徳は今まで出会った誰よりも男の気配がなく、かと言って女人のような華やぎや可愛らしさがあるわけでもない、透明な冷たい滝の水のような人物だと思った。
そして自分はその清らかな水の中で手足を自由に伸ばし泳げるような気分になっていた。
「少し二人で話しますから、外のお二人をもてなしてあげてください」
「ええ、あなた。ごゆっくりどうぞ」
「かたじけない」
玄徳が頭を下げようとすると、「どうか、そのままで」と黄氏は気遣いを見せ、外へ出て行った。