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ヒロイン三国ファンタジー
第12章 12 大いなる犠牲
――首を失う覚悟で主君の韓玄を斬ったと告げ、玄徳の前に出た魏延は思わぬ言葉を掛けられる。

「私のためにそのような罪をかぶってしまうとは……」

 心から自分のために悲しみを湛える瞳に魏延は身も心も奪われてしまう。
それからは汚名をすすぎ、とにかく玄徳に注目されようと功を急く。
多少強引であれども、関羽、張飛、趙雲、諸葛亮よりも玄徳に近づくには功を得るしかなかった。


 黄忠は魏延と違い、主君を裏切って玄徳に降ることを最初かたくなに拒んでいた。
玄徳が会いたいと言いやってきたので、魏延が主君を裏切ってまで仕えようとする者はどんなものなのかと確認だけしようと屋敷に招き入れる。

 静かな清らかさを持ち、すぐに降れと説得することもなく、淹れた茶を大事に美味そうに飲んで一息をつく。

「ここはあなたの人柄がそのまま出ているようなお屋敷ですね。素朴で温かく華美なものもなく」
「……」

「茶を馳走になりました。私はあなたのような忠義の方にお会いできてホッとしています」
 その言葉を聞き、黄忠は膝を折り、玄徳に仕えることにした。


 魏延をひきつけてやまない、清楚で慈悲深い玄徳の魅力は黄忠にも痛いほどよくわかっていた。彼も惹かれてやまないからである。
 しかし黄忠はもう男としての本能よりも、理性と、孫のような魏延を大らかに包み込む心が勝っていた。
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