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あなたの背中
第3章 人との距離感


" 好きだよ " その一言に心臓がドクドクと波を打つ。

「 えっ…… あの……それは 」

「 俺はいつでも待ってるからね 」

ニコリと私の方に笑顔を向ける彼。


… いつでも待ってる……… とは?


頭の中でその言葉を繰り返すが、冷静に対処することができず思わず言葉を失った私は俯きキュッとスカートの裾を握った。


「 ハルちゃん、気を付けて帰るんだよ 」

いつの間にか店長は車から降り、助手席のドアを開けこちらに手を差し出していた。

「 あ、ありがとうございます… 」

シートベルトを外し店長の手を握りながら車を降りる。
緊張してなのか、私の手は震えていた。

「 じゃ、また明後日。店番頼んだよ 」

店長はポンッと私の頭を撫でた後、握っていた手を離し車へも戻る。私は小さく "はい" と答え、握られていた手をもう片方の手で握りながら店長の車が走り去るのを見送った。

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