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オカシ屋サン
第6章 苺大福①
さてさてさて
そんな事を話している間にも石階段のてっぺんに到着です。
長い階段を登りきった先には小さな神社が。
日中は人でごったがえすこの場所も今は静かで、簡素な佇まいもそのまま…。
だが信心深さの欠片も無い僕は神社の前を素通りして、脇道を進んだ。
脇道は山道へと続いてゆく。
木々がうっそうと立ち並ぶ山道には枯れた落ち葉がこれでもかと積もり、僕が歩くたびにパキ……パキ……と小気味よい音を奏でた。
パキパキ、パキと
澄んだ冬の空気に向けて、その音は散った。
「──…」
そこからさらに歩き続けた僕の前には──小さな橋が現れる。
“ ああ……、見つけた ”
それは朱色の太鼓橋。