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オカシ屋サン
第7章 苺大福②


それきり、不感症──。


「お願いだから見ないで……!!」

「震えが強くなりましたね。僕の視線がそれほど怖い?」

「怖い…怖いわ。だからやめて。どうせ不感症なんだから……っ」

「さぁ、それはどうでしょう」

あくまで声を潜めながら、幸野さんは必死に抵抗を試みた。

上にのしかかる僕を押し退けようと手を伸ばしたり、浴衣を掴む手を引き剥がそうとしたり……。

こちらは力づくで押さえ付けているのだから、女の弱い力でいくら対抗しようと無駄なのに……。

あ、ちょっと待って

髪の毛を引っ張るのはアウトです。アウト。

これは流石に痛いので、僕は彼女の両手首を拘束して頭の上で固定してしまいました。

「…っ…いてて…、悪い手はこうです」

「はぁっ…この…犯罪者!変態!」

「嫌なら叫んで助けを呼んでください。部屋にいる彼がすぐに駆け付けてくれますよ。今度はとめませんから」

「なんですって……!?」

「ですがそうですね……あと5分ほどお待ち頂ければ3000円ぶんの仕事はできるかと」

「ひゃっ…!?」

幸野さんの声が上擦る。

僕の指がはだけた胸元に直に触れ、ツーーっと縦になぞったからだ。


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