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オカシ屋サン
第7章 苺大福②
「いま開けますね」
マンションのオートロックを解除した。
ほどなくして宅配の男の子が部屋の前に来て、ドアのチャイムが鳴る。
無防備かもしれないが彼氏に頼ることはできず、私はドアを開けた。
「遅くにすいませんっ。ここにサインお願いします」
「はい…えっと、遅くまでご苦労さまです」
「いいえ─。あ、荷物はこれです。ありがとうございましたー」
バタン、ガチャ
何にせよ変な事は起きず、荷物を受け取りホッとする。
届いた荷物はダンボールで、とても軽かった。中身入ってる?と思うくらい。
《割れ物注意》て書いてあるけど…?
“ あれ?宛名に私の名前がある ”
ネットで買い物してないけど
“ 送り主は誰───ッッ、‥‥!? ”
「‥‥‥‥え?」
送り主を見た私は、動揺で荷物を落としそうになった。
だってそこには住所も連絡先もない
ただ《 オカシヤ 》とだけ印字されていたから──。