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オカシ屋サン
第7章 苺大福②
“ 桐人さん…!? ”
私は思わずダンボールを抱きしめ、背後を見た。
大丈夫、誰も見ていない。
底知れない恐怖と、困惑と戸惑い。そしてなんでか熱くなるカラダ。
私は荷物をリビングのテーブルに置いて恐る恐る箱を開けた。
あの日──。
私は気を失って、いつの間にか部屋の中に戻されていた。ずぶ濡れだった浴衣も新しいのに着替えさせられていて、隣には、テレビを見ている間にうたた寝をしている彼氏がいた。
あれから音信不通だったのに、今さら何を送ってきたの?
あの日の事を持ち出して、私を脅すつもり…!?
「…っ」
ドキ、ドキ、ドキ....
音を立てないように箱のテープをはがす。
「…、ハコ…?」
ダンボールの中には、掌サイズの小さな木箱が入っていた。