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オカシ屋サン
第4章 バスク風チーズケイク①
驚いた。
いつの間にかカウンターの所に男が立っている。声をかけられるまで気配は全く感じなかったから、俺はビビって木箱を落とすところだった。
「いやっ、俺は客じゃなくてその荷物を届けに」
「…ああ配送業者の方でしたか、ご苦労さまです」
「…!」
焦って振り向いて、男の姿を見てさらに驚く。
すっげーイケメン。
俺より年上っぽいけどまだ若いそいつは長身の美形で、ただの白エプロンとコック帽をやたらスタイリッシュ(?)に着こなしていた。
どうもこいつが店員……というかパティシエみたいだけど
“ こんなイケメンのパティシエってありかよ? ”
卑怯だろ。
若いイケメンと甘い物とか
そんなんセットで出されたらほとんどの女はイチコロだ。猫にマタタビとかつお節あげるのと同じだろ?反則すぎる。