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オカシ屋サン
第4章 バスク風チーズケイク①

「パリパリ……ゴックン」

「なんで?なんでそれ食べてるの?」

「ご心配なさらず。賞味期限が近付き、商品にならない物だけを食べています」

「心配してねぇし…」

「貴方もおひとつ如何ですか」

「いらねーよ!」

俺が拒否すると、何食わぬ顔で次を食べ出すそいつ。

「話聞いてたんだろうな?」

「聞いていましたよ。ポリポリ。前半までは、情景描写のできない三流作家の官能小説のようで楽しめました。…が、後半からなんとも退屈が過ぎまして」

「……。(後半ってどこからだ…?)」

って、どっちかって言ーと後半の方が重要なんじゃねーの?

人に話させておいて失礼な奴だなと思いつつ、相手の正体が不明なため強くつっこめない俺。

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