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オカシ屋サン
第4章 バスク風チーズケイク①


こいつ……いったい何者なんだ?


「ぅ‥…ハァッ、カハ‥‥!!」

「秘密を暴きたいのでしょう?支配したいのでしょう?自分を騙していた女の本性を…今度こそ」

「‥あの‥女の…‥‥本性」

「欲しければ、差し上げます」

「‥‥ッッ」

「愛する女の最も無防備で…嘘も偽りも無い瞬間を貴方だけに差し上げます」

「うわっ!」


そこまで言って、突然手を離された。

俺はガクンと膝から崩れて床に尻もちを付く。


「それで貴方の醜い欲は満たされる」

「……!!」

「言って下さい。犯したい、と」

「犯し たい……?」


打ち付けて痛む尻を気にしながら、それでも男の言葉が耳にスーっと入ってくる。

魔法みたいだ。

いや、冗談とかじゃなくて。

上手く言葉にできずにくすぶってたモンを……代わりに、こいつが言い当ててくる。



“ 違う、そうじゃ…ねぇ ”




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