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オカシ屋サン
第5章 バスク風チーズケイク②


「あいつ中身を間違えやがったーーー!!」


予想外過ぎてつい大声で叫んだ。

レイプ依頼した相手に飴玉渡してどーすんだよ!

これ舐めて落ち着けよ、ってか!?

いやそんなわけねぇ。ぜっったいに中身を取り違えただろあいつ。

なら"俺の"メモリーカードは今ごろどこぞの誰かに渡っている…?

“ どうすればいい?今からオカシ屋の所に戻ってもとっくに閉まってるよな。連絡先も知らないしーあーくそー!! ”

俺はベッドに箱を投げる。

頭をガシガシ掻きむしって、今すぐ家を出てオカシ屋の店に向かうべきか悩んだ。


いや、悩んでる場合じゃない。


もし " それ " が警察の手にでも渡ってみろ!依頼した俺が捕まる可能性もゼロじゃねーんだ!

“ 早くオカシ屋に知らせないと…ッッ ”

俺は玄関に向かって衝動的に走り出す。

“ 急げっ…急げ! ”


グリッ!


「──うわ!?」


その時、踏み出した足が何か固い物を踏んだ。

それが地味に痛くて、焦った俺はカッコ悪く転げてしまう。


コロ コロ コロ...


「いってて……な、なんだよ?」


部屋の床に這いつくばり足元を見ると、見覚えの無いビー玉がゆっくり転がっていた。


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