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オカシ屋サン
第5章 バスク風チーズケイク②

床に落ちたもんを、何の躊躇(チュウチョ)もなく口の中に放り込む──。
それくらい美味そうで
“ うわ……あまー…… ”
良い香りがした。
むわっとむせ返るような……甘い香り。
口の中でツバと混ざったその香りは、一気に性的な香りに変わる。
くらくらするほど濃密な味と匂いが、口から鼻へ抜けて舌から喉を通って──全身を満たしていく。
比喩ではなくて、俺は本当に目眩に襲われていた。
ベッドに片手をついて、額を乗せる。
「ぅ……」
瞼が以上に重い。
酒を呑みすぎた時に似てる。
俺はそのまま意識を失っていた──。
──…
「………ルシテ……」
……
「ユ ルシテ………アナタ」
……?

