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彼の魅力は激しく熱いー叔父と姪が堕ちた禁断の愛
第14章 一線ー離される距離
営業中では無いので間接照明だけを灯し、カウンターの中にある椅子に座っては見た‥
が、心落ち着くこの場所の筈なのに、全く心が落ち着かない。
「・・・・・・・・・・」
カウンターの中から見える『涼風』の中、カウンターの下の小さなシンクも、上に置いてあるサイフォンもポットも、全て同じだというのに、普段はこれを見れば安心出来るというのに、今の僕はその向こうのテーブル席をずっと眺めている。
そこは営業が終わったからと、舞が僕にキスして来た場所、そして姉に見付かってしまった場所‥
あの時、僕が避けていれば、こんな事にはならなかったという思い。
(何故拒む事をしなかったのか‥‥)
あれだけ気を付けていたというのに、魔が差したとしか言い様のない行動‥
いや僕は心の何処かで望んでいた、この『涼風』の中で舞に触れたいと、だから拒む事が‥‥出来なかった。
触れたいと思うのは互いに同じ、僕は舞を、舞は僕を、触れたくて触れたくて‥
愛しいと思う心の延長戦にある触れたいと思う心。
舞も我慢していたのは、それとなく知っていた、でなければカウンターの隅で気を紛らすように本なんか開かない、分かっていたのに僕は何も言う事が出来ず。