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第1章 杏の踊り

「あ、鈴玉さん。あの方って皇帝陛下
　何ですか」

「そ、そうよ。私も会った事ないから
　びっくりしたわ」

鈴玉は嘘をついた。自分の過去を知られ
たくないからだ。

「でも、どうして礼の仕方を知って
　いたのですか」

「そ、それは。何かの本で見たことが
　あるからよ」

「そうなんですね」

女官として働いていれば、礼は必ず習得
しなければならない。厳しい世界だ。

「ほら後、3日しかないのよ。練習
　しましょう」

「はい！！」

心の中で前皇帝の事を思いながら練習をした。