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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第7章 記念すべき四月

「でも帝国の子も狙われたんやろ?──っ、そんなんあの子達も狙われるかもしれへんのに易々と放置しとくって?」


「……韓国でも狙われるもんは狙われるよ。」


「なに?何て?韓国でも?」


「韓国でも、日本の血を持つ子供達が三人、みつかってる。同じ要領で。」


「……っ!」

目の前のフィレ肉のステーキが、どうもそういうものに見えてしまってしょうがない。

気分が悪くなりそうだ、無意識に手のひらを口に当てると、それを見たテヒョンが机の下で私の右手を握る。

まるで、安心しろ。と言う様に。


「──、それもアボジから聞いたことですか?オンマ。」

「そう。不思議に思ったアボジが韓国警察のトップに聞くと、同じ事件が三件も起こってるのを教えてくれたんやって」


「日本では韓国の子が、韓国では日本の子が狙われてる。」


「──テヒョン、あんた何も知らんの?」


「知らなかった。何も。」


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