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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第9章 見た事のない世界

──こんな時間に家を出たのなんて、独身時代でもまあ無かった。ましてや、テヒョンが側に居ないとなれば尚更だ。

……思い出すのは、午後23時の時点での会話。

どことなく疲れている様な顔をしているテヒョンからバッグと背広だけ貰い、嘘をペラペラと吐きながら話していたあの時。


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