この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第11章 重要参考人の貴婦人様
「でも貴方は違うかった。」
「神宮会を潰すにおいて、息子達の行動を見ていたんだ。アイツらこそマフィアの息子であるものの、まるで財閥の様な行動をしていた。」
「それは貴方が一番ご存じでしょう。」
「……まあ。」
確かにスゴかったと思う。
本人達も言っているが、協賛組織が面倒見ている飲食店やレジャースポットでは、まあ存分に暴れ回っていたのだろう。
親のお金と権力を使い──彼達は、夢のない時間を過ごしていた。
その時の行動を、私はこの目で見ていないけど──でも、まあ本当にエグかったんだろうな。とは思う。
「だけど彼達は貴方と出会って本当に変わりました。前までは、自分のことをまるでマフィア界の御曹司という様に遊び回っていた」
「でも──今では打って変わって『新人アイドル』としての行動をしている。」
「ご飯を食べに行っても暴れない、親の名前や権力を振りかざさない、他人……そう、僕達のような自分の力で一代で成り上がったモノのことを酒のアテにしない。」
「本当に変わりました。」
「その原因を僕達兄弟は面白く思ったんです。まさか……アイツ達が女一人に変えられる、なんて夢にも思っていなかったからね。」
「それがアタシだった、ってワケ。」
「そう、それが貴方だった。」
交わる瞳。
どんなに強がっても何をしていても、彼達も人間。財閥が人間で有る様に……。
「認めて欲しかったんでしょ。」
「──え?」
「溝鼠なんて、言われちゃってさ。言ってくる相手もマフィア。」
「ましてや一代で築きあげた組織のトップではなく、祖父やその先々代から譲り受けた組を継いでるトップ。」
「アンタらのしてる行動は人間の行動じゃない、と思う。でも……それでも貴方達兄弟は、兄弟二人だけの力で資金を手に入れたことを認めてほしかった。違う?」
「そうかもしれないですね。」
「神宮会を潰すにおいて、息子達の行動を見ていたんだ。アイツらこそマフィアの息子であるものの、まるで財閥の様な行動をしていた。」
「それは貴方が一番ご存じでしょう。」
「……まあ。」
確かにスゴかったと思う。
本人達も言っているが、協賛組織が面倒見ている飲食店やレジャースポットでは、まあ存分に暴れ回っていたのだろう。
親のお金と権力を使い──彼達は、夢のない時間を過ごしていた。
その時の行動を、私はこの目で見ていないけど──でも、まあ本当にエグかったんだろうな。とは思う。
「だけど彼達は貴方と出会って本当に変わりました。前までは、自分のことをまるでマフィア界の御曹司という様に遊び回っていた」
「でも──今では打って変わって『新人アイドル』としての行動をしている。」
「ご飯を食べに行っても暴れない、親の名前や権力を振りかざさない、他人……そう、僕達のような自分の力で一代で成り上がったモノのことを酒のアテにしない。」
「本当に変わりました。」
「その原因を僕達兄弟は面白く思ったんです。まさか……アイツ達が女一人に変えられる、なんて夢にも思っていなかったからね。」
「それがアタシだった、ってワケ。」
「そう、それが貴方だった。」
交わる瞳。
どんなに強がっても何をしていても、彼達も人間。財閥が人間で有る様に……。
「認めて欲しかったんでしょ。」
「──え?」
「溝鼠なんて、言われちゃってさ。言ってくる相手もマフィア。」
「ましてや一代で築きあげた組織のトップではなく、祖父やその先々代から譲り受けた組を継いでるトップ。」
「アンタらのしてる行動は人間の行動じゃない、と思う。でも……それでも貴方達兄弟は、兄弟二人だけの力で資金を手に入れたことを認めてほしかった。違う?」
「そうかもしれないですね。」