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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第11章 重要参考人の貴婦人様
「僕たち兄弟はそんなデキの悪い女を作り上げて、美人だからと上げられる……そんなクローンを作り上げた韓国という国が嫌いなんです」
「そして、その矢先で神宮会に傷口に塩を塗られる様な事を言われた。彼達はただただ、家族からの組織を継いでいるだけなのに」
「日本は──そんな神宮会のグループが一番、仲の良いヤクザ組織です。」
「ここからは、裏の話しになりますが──。母親を精神的に苦しめるには子供の指を一本づつ切り落とし、最後に銃で頭をぶち抜くのが一番と言われています。その理由は『母』のリサさんなら痛いほどに分かるでしょう?」
「僕たちはその規則に乗っ取っただけ、です」
「……」
ほら、私の予想通り。
ユンサの様な冷静な男ほど、冷酷極まりない拷問内容を思いつく。
イヴァンなら、せいぜいドライヤーの熱風を何分も内腿に押し付ける様な拷問程度だろう。まあ、それでも相当な内容なんだけどね。
「日本国自体には──何も恨みはないワケね」
「そうですね。僕の父も日本と取引をしていましたから、その点で超えたいという思いが芽生え──ビジネスの拠点に日本も含ませたのみです。」
「恨みなんて、ありませんよ」
「貴方にも、ね。」
───ふうっと息を吐いてから、空になったマズイドンペリの瓶を手に持ち……誰も止める隙もないくらいに素早い動きで、私はユンサの頭を殴った。