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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第11章 重要参考人の貴婦人様

「バカじゃねえのって思われるかもしれねえけど、俺はお前をテテとアイよりも愛してる。勿論、アイツらの事も愛してるぜ。だけどそうじゃねえんだ、リサ。お前は特別なんだよ」

「家族としても女としてもパートナーとしても愛してる。好きの種類が多いと、愛情も大きくなる。」


「──自分ではダメだって分かってんのに、お前を失う位ならありったけの権力や財力を使ってお前を側に置いておこうって思っちまう。その行動が今回のあんな行動に繋がったんだ、アイツらに対しての言葉もきっと元を辿ればそうなんだと思う」



「俺は『帝国グループ』の会長だ。」

「だけどお前の前じゃ自分をコントロールなんて出来ねえ。ただの小学生みたいになってしまってる。」



「お前が好き「──私は」

バッグを持って、外に出ようとする私を止めはしない。


「私はレストランを出た時に追いかけてきてくれる事を望んでた。」

「後ろから抱きしめて、『俺が悪かった。お前が生きてるだけでいっか』って言ってくれるんじゃないかって思ってた」


「でも違うかったじゃん。私が死にかけた時に助けに来たのはイルトだった」

「自分の手が汚れるのに──あんな騒動の発端を作った男に銃口を向けたのもイルトだったの」



「私はね、テヒョンに追いかけてきてほしかったんだよ」

「っ……バカみたいでしょ?私もバカなのよ。アンタと一緒で、子供が出来てお母さんなのにまた女に戻っちゃってるのかもしれない」


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