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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第3章 共働きの財閥
「小さい頃から一緒で、顔も良いしスタイルも良い、まあ俺は何でか知らねえけど金も持ってる。そんな五人……分かるだろ?」
「誰が一番最初に『ターゲット』を落とすかっていう」
「コイツ達にとったら恋愛はゲームでしかない。」
「女はゲームにとって大切なもんだ。まあコントローラーとでも言おうか?結局、コントローラーは『人間』に動かされてるが、プレイするにおいて必ず必要な物だろ」
「動かすのはコイツ達で、壊れたからって捨てられるのは女なんだよ」
「……そんな狼ばっかりの輪の中に私を入れるわけ?」
「お前は、あのプレイボーイばっかりのサファイアが部屋で集まって飯食っても、何だかんだ憎まれ口叩きながらも俺しか見てない。」
「しかもお前が俺に惚れたのは俺がお前を一番に……真剣に愛したからだ。金も顔もレッテルも、お前が俺に本気になった一番の理由じゃない」
「──確かにそうだけど」
目の前に、どんと構えて座る五人を見つめた。
サファイアもテヒョンも群を抜いて格好良い。でも彼達五人は──顔だけで言うと本当にサファイアと良い勝負をすると思う。
そこに隣に居る悪魔が認めるほどの実力がある訳だ。
まあ、パンさんが残りの余生を彼達のプロデュースに掛けると言ってても不思議ではないだろう。
そして──その女癖とやらを叩き直さない限りは芸能界で面倒クサイ事ばかりを起こすだろう、という気持ちも分かる。
多分──本来なら、このメンバーの中の誰とも共演をさせたくない他の芸能事務所が出演NGを申し出るけど、事務所もテレビ局も彼達の世論受けや人気の良さに目を瞑って、NGを出すに出せない状況にしてしまうんだろう。
男からして『可愛い後輩』に映るというのなら、尚更だ。