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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第3章 共働きの財閥
「この子達は……」
「ん?」
「この子達はそういう性格なのよ。相手が大先輩の嫁で帝国の会長夫人ってだけで、そのゲームが盛り上がる事は目に見えてる。」
「ああ、そうだな。」
私のアミューズ時代の成績は本当にピカイチだった。
同期も後輩も先輩も皆抑えて営業成績はずっとトップだったし、ブラジルでの人気ナンバーワン雑誌、ラテリーナとの契約を取ったのも私だ。
広報も営業もプロデュース力も、彼達が目を付けてくれるには申し分ないほどに揃っているとは思う。
人を叩き直すという面でも──テヒョンをここまで一途にさせたんだから完璧だろう。
「いくら可愛い後輩だとしても、ゲームはゲームよ。」
「俺はお前の事を、こんな若造にひっかけられるほど安い女だって思ってない。」
「……。」
「どうだ?コイツ達が今居る既存のグループを抜かして不動の地位を築くのも築かずに、よく有るグループの一つにするのもお前の手腕次第ってワケ」
「営業として長年してたお前の心を動かす要素ばかりだろ?」
「休みとか、他への口外とかそういうのは上手い事してくれる。俺の意見が通らねえほどの人間でもないからな、ソン・テヒョンってのは」
「ただ帝国夫人となったお前が、コイツ達を売り出すためにテレビ局の人間に頭下げたり色々と出来るのかっていう問題も有るけど」