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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台

「おい、ヌナ!これっ、どうなってんだよ!」

電話越しに響くのは、イルトの怒号とも取れる声。どうなってるって……。

案の定、運転席に座る彼にもイルトの声は聞こえていたのだろう。タバコを吹かしながら、少しだけ笑っていた。

「学ラン着てのコントじゃなかったのか?何で用意されている衣装がアフロのカツラに、昔のブルマみてえな体操着なんだよ!」

「──はあ、あのねえ!学ラン着てのコントなんてKBLOCKもドリームボーイズ達もしてんのよ?!」

「……ッ、だからって!これは、あんまりだろ!俺らアイドルだぞ?!」


「アイドルだから何よ!まだそこにローラースケートが無いだけマシじゃない。」

「セグウェイも一緒だろうが!」


「あのねっ!あのSMAPでさえも、売れてからも色々コントやってんのよ。もっと言ったらそのコントはSMAPのパクリよ、パクリ」

「SMAPさんはSMAPさんだろ、サファイアがこんなコントやったか?」

「それをいうなら、サファイアはサファイアでしょ。」


「──ヌナの野郎!」


「しょうがないじゃん、あんたらは人気とは言えその分アンチも多いんだから。初のバラエティーでどれだけ爪痕残せるかが大事なのよ。」

韓国のアイドルグループには必ず司会が上手い系一人と、四次元キャラといわれる天然系が一人いるものだ。

大抵は、その四次元キャラが上手い具合にボケてコメディアン達が突っ込むんだけど、そんなのありきたり過ぎるし、もっというと『可愛すぎる』
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