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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台
『天然』なんていう、かわいい言葉なんてバラエティーではみんな飽きてるはずだ。
それなら、全員が全員徹底的にバカになった方がいい。まあ、立場的に中居君の様にチャラけるのは私はジェジュンだと見ている。
ジュンだと面白くないのだ。
散々スマスマを見せて、あんたはこれに近いのよ。と教え込んで来た甲斐が報われて、ジェジュンはすっかりコントとかそういうのを好いてきてる。
だけどやっぱりアイドルというレッテルが張り付いてるんだろう。
──いや?それとも、やはりあの衣装がキツすぎたか?
「もういい!ヌナの言うことはぜってえ聞かねえからな!」
「はいはい、どうぞ。まあみてなさいよ、バラエティー終わったあとのアンタらの評価。」
「……ッ!」
「ヌナについていけば間違いない。って思ってるくせに。」
半分茶かしてそう言うと、電話を切られた。……まあ、飛ばすことはないだろう。
彼らはキッチリ台本を読み込んで、"デビュー前の勘違い五人組"というアイドル設定で、茶の間を笑かすはずだ。
「なんだあ?オメエ、またやらかしたのか。」
「やらかしたって何よ。あんたらが抜かれるのもその内よ。」
「何てったって、ウチには改心したイルトっていう最強リーダーが居るんだからね。」
……テヒョンを改心させたのは、アボジの素直な気持ちが入ったボイスレコーダーだった。