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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台
──その日の夕食は、私が昔ジムに行っていた時にユナさんから教えてもらった韓国の家庭料理尽くし。
久しぶりにお手伝いさんと一緒にご飯を作ったけど、手伝おうと隣に来るアイをみて成長したなあ。なんて思い涙が出そうになった。
久しぶりの家族団欒は時間が過ぎるのが早かった。
帰宅してから、皆で一緒にカフェに行ったり公園でテヒョンとテテがキャッチボールしているのを眺めていたら、もう時刻は19時前に差し掛かっている。
普段なら私とテヒョンしか座らない食卓に……家族全員が居て、机の上に沢山の料理があって……沢山の声が響いて。
心なしかお手伝いさん達も、どこか懐かしそうにしている様に思えた。
やっぱり血は関係ないのかな、と思う。アボジがそれだけ私の母もクリスタルのことも愛してくれているから。
「クリスタル、飲めよ」
「あっ、ありがとうオッパ。」
珍しくお酒を勧めたテヒョンも、今日はハイピッチ。
アボジも梅酒を飲みながら嬉しそうに、すでに食べ終わったテテとアイがデザートに頬張っているのを眺めていた。
「で?明日この子達は日本の学校の子達とウォンイン小学校の前で待ち合わせするんよね?」
「ああ、そうだね。」
──そう、テテとアイが帰国したのには理由がある。