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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台
通わせている桜花南小学校の一年生組の両親達が『せっかく同級生に帝国グループの子供達がいるんだし……』ということで、学校に日韓交友を持ちかけたのだ。
初めは学校側も、小学一年生の子を韓国に行かせるのは……と躊躇ったらしいけど、そこは実質の帝国のドンであり、丸くなったアボジ。
『ワールドワイドな交友関係や視野は今後のこの子達の成長にとってとても大事なこととなる。』
『今、日本と韓国はこういう情勢だって言うのにテテとアイが居るから、とその相手に選んでくれたのが韓国で有ることを誇りに思うよ。』
と付け加えた上で、子供達の飛行機代は帝国持ちと云う条件で希望者だけを募り、今回のウォンイン小学校との交流会を開催したワケだ。
飛行機代は"帝国財閥"から出て、子供達やその家族が宿泊するホテル代はポケットマネーで支払うらしい。
まあ、帝国はホテルも持っているから痛くも痒くもないだろう。
同伴者は一人のみ、その人の飛行機代は自費で。という条件を付け加えたのは、さすがの商売人らしいが。
「でもすごいよね、桜花南小学校は一クラス30人で、全4クラスでしょ?今回韓国に来た人数は50人。」
「……つまり半分近くの親は、子供つれて韓国に来たワケじゃん。いくら、子供の旅費とホテル代が掛からないとは云え、それってすごいよね。」
「ああ。本当に……嬉しかったなあ。」
「──で、その嬉しさが明日のウォンイン小学校70人と桜花南小学校50人の計120人……そこに親がいるから240人を無料でロッテワールドに招待したってわけか?」