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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台
「そこにアンタらが居る、私が居る、テヒョンが居る。」
「パパラッチだけじゃない、血縁関係を知らない業界人の耳に入ったり──目撃されたりしたら、一生『裏社会と繋がってる奴達』と噂されるかしれないの。」
「それで、あんたらの芸能人生命が終わる可能性も有るの、勿論テヒョンも帝国グループも。このご時世なんだしね。」
そうだ、目撃されて噂話で終わればまだ良い方。
これが写真付きでどこかにアップされたらどうなる?
ハンソン兄弟の身元までも調べられたら、それこそ終わりだ。
芸能界と裏社会の繋がりというのは暗黙の了解ではあることは確か。
それはKBLOCKの子達も言っていた。
──でも、ここまで鰻登りで人気を獲得しているFBK。
同業者が彼達を蹴落とそうとワケの分からないことをSNSに書き出しても可笑しくはない。
ああ、考えただけで様々な可能性があることが分かる。
まるで"考える人"のように、頭を両手で抱えて下を見た。……涙は出ない。
きっと脳は、泣くことよりも目の前のこの壁をどうやって乗り切るか。そこに全神経を集中させているんだろう。
「──リスキーだな、それは。」