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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第13章 夢の大舞台
「でしょ?ジェジュン。」
「だけど、マジで面白いじゃん。」
「っはあ?!……なにがよ!」
楽観的なその言葉。
ピクッと血管が圧縮したのは、必死に考えている私の前で、そんな事を言われたからだろうか?
きっと私の瞳孔は驚きと怒りで、いつもの倍開いている。
「何で?すげえ面白いよ」
「どうなるか分からないってことでしょ?それこそ同じ事務所の若い奴達にタレコミされて俺らの芸能活動は、もう終了になるかもしれない。」
「でも、もしかしたら誰にもバレずにその話に同席して『子供達を助けれる』かもしれない。」
「たっ、確かにそうだけど。……でも根本問題、無事な子供が居るかどうかもまだ分からないのよ。」
「……ヌナ」
「なに?」
「ヌナは、VERMINで唯一、あのハンソン兄弟と酒を飲んでガッツリと話込んだ仲なんだ。」
「そのヌナがアイツらを信じるのに、俺らが信じるな!なんて担架切って言えねえよ。」
「逆もしかりだ。スーパーマンでもあるまい俺らが、ヌナが信じれないと言い切ったのに『でも』とか『だって』とかそんな事も言えねえ。」
「それって私に投げるってこと?!」
「……投げるんじゃない、『託す』んだよ。」
「一度心に決めたことを、他人の言葉一つでヌナが変えない魂なのは俺らもよく知ってるし。勿論、ヒョンも。」