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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第16章 衝撃のヨクサムドン
「あいつは来ないでしょう。まあ誘えば来るかもしれませんが、せっかくイテウォンまで行くんだし僕は帰りにでも貴方とランチをするつもりなんです」
「そこにイヴァンが居たら邪魔でしょう?」
子供の様な笑顔でそう言ったユンサは、私の手を握りだす。
「……ッ、ちょっと止めてよ」
「どうしてですか」
「どうしてって嫌に決まってるでしょ!」
その言葉にヒートアップしたのか、腕をグッと握られるとリンゴの香りがする彼の胸の中にすっぽりと私の身体が入り、ユンサの細く白い腕はTシャツの中へ侵入する。
「ゆっ、ゆんさ!」
「僕たちは夫婦になるんです、僕が何かアクションを起こして悪いことがありますか?」
「それとこれとはッ──あッ!」
そうこう言ってる内に、女慣れしている。と自らを表すような手つきでブラジャーのホックを外された。
『このままじゃやばい』
そう自己防衛が働いた私がする行動は叫ぶでも……泣くでも……そう女らしい行動ではなく、過去の経験で培われた男らしさも垣間見える暴力行為しかなかった。
力いっぱい両手でユンサの肩を突き放すと、少しだけ私と彼の間に距離が開く。
それを見計らって勢いよく立ち上がりソファーから離れた。
「………。」
「なっ、なんか勘違いしてるみたいだから言うけど」
「私はまだテヒョンの妻なんだからね!しかも、彼のことを愛してるのに貴方に抱かれるなんてマネは絶対嫌よ!」