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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第16章 衝撃のヨクサムドン
「彼らは極悪非道な犯罪者です。死ぬのが当たり前だ、と言う人達もいるかもしれない。」
「でも、事実や自らのした事を何も話さずに、綺麗な景色だけ見て死ぬのは違うでしょう。」
「民衆に叩かれて、狭くて暗い部屋で質素なご飯を食べて、飲み歩いてた生活から一変するんです。それだけじゃなく、罵声も浴びせられる……」
「そんな経験もせずに、このままここで死んじゃうなんてムシが良すぎる。──私は、そう思います。」
「だから──、無理は承知です。」
「でもッ……彼を生かして!死なさないでっ、お願いします。」
振り絞った言葉が私の本心なのかもしれないな。