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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第16章 衝撃のヨクサムドン
──病院には20分ほどで着いた。
着いてすぐにユンサはオペ室に運ばれる、話によるとすぐに輸血をするらしい。
麻薬も取り除かないとダメなんだろう。
こんな事は全くの初心者だけど笑顔で見つめられる状況でないのは明白だ。
ランプの付く看板を見てから、椅子に座り込む。
今日一日でドッと疲れた。あいつが私に麻薬をぶち込まなかっただけマシかもしれないけど……
看護師の方から貰ったペットボトルの蓋を開けて、一気に緑茶を流し込むと携帯が光る。
勿論、定員の男の子のものだから登録はしていないけど……この番号はテヒョンの携帯だ。
「もしもし。」
「もしもしって……何だァ、その声。疲れてんのか?」
「そりゃ疲れるわよ。」
「……だな、悪い。それより、ユンサはどうだ?まだ脈はあんのか?」
病院で電話なんて本当はダメだけど、もう今日くらいは許してほしい。
周りに誰もいないし、血まみれの私を見れば皆も『かなりの緊急事態』なんだな、と予想してくれるだろう。
珍しく、悪い。なんて謝罪の言葉を口にした旦那さんに驚きながら事情の説明を始める。
「それが……」
「かなりヤバイ状態みたい。日頃の薬物乱用のツケが今来てるって感じだと思うの、話を聞く限り。」