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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第6章 期待ばかりの日本旅行


「朝っぱらから大声で韓国語で話さないでください。ややこしい事になったら今日中に帰れないかもしれないし、何か企んでるって会社にバレる。」

「──っ」


「おいミンホ、その手離せよ」

「イルト、俺に当たるのは勘弁だって。」

「当たってねえ、離せって言ってるんだ。誰かに写真撮られてヒョンが怒り狂ったら面倒くせえぞ」

「ああ、確かに。──はあ、ヌナ。イルトの事殴っちゃダメだよ、蹴るのも」


「分かってる!子供じゃないもん!」


ぷくっと頬を膨らませて背の高い『事の発端』である男を見上げると、バツの悪そうな顔で目をあからさまに逸らされる。

コイツの──こういう所が可愛くないんだよ。


「はい、仲直り。ったく、両方共頑固だから俺達も大変だよ」

「ジュンも大概頑固よ」

「ええ、どこが?ヌナには負けるよ」


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