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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
「ひかる……?だいじょーぶ?」
「ん…?あ、あぁ…だいじょ──」
はーくしょんっ!と再びくしゃみをした光瑠を隼人は目を丸くしてみている。
「ひかる……!!かぜひいてるじゃん!!」
「風邪だと?そんなわけっ───」
ないだろ、と言い掛けて、あえなく3発目のくしゃみをした光瑠は、はぁ…と息を漏らした。
まずい……
こんなにいい年して身体を壊すなんてっ……
「ここ、すわって…!」
いつもと様子の違う光瑠に隼人は慌てると、グイグイと光瑠を引っ張ってソファーに座らせた。
「おねつかな…?」
「大丈夫だ、心配するな…」
光瑠の膝の上に乗っかって、その小さな手の平を光瑠の額に当てる。
真希の真似なんだろう…
心配そうに見つめてくる少年が愛らしくて、光瑠は思わず緩く微笑んだ。