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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
「怪しいですよ、光瑠さん」
「お、俺の一体どこが怪しいんだ!」
「表情も動きも言葉も全部です」
んんっ…と声を詰まらせた光瑠さんにジリジリと近付いていくと、まさかの愛花ちゃんが私の腕を掴んだ。
「真希様!ほら、英語のお勉強なさるって…!さっきとそうご自分でおっしゃってましたよね?」
「……まぁ…そう…だけど…」
確かにそう言った。
妊娠が発覚してからも、私は通訳の夢を諦めてない。
だから、英語の勉強は毎日ちゃんと時間を作ってやってるけど…
「そうだ!勉強しろ!」
愛花ちゃんの言葉を聞いて、急に元気になった光瑠さんは以前として不審だ。
「……分かりました」
とりあえず、今は引き下がっていよう…。
そう思いながら、私は、ぎこちなく歩く光瑠さんの後ろ姿を見ていた。