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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
─────────…
「なんか……暇だなぁ……」
英語の勉強を一段落させた私は、思わず独り言を呟いた。
猫たちの様子でも見に行こうかな……
自室を出て、何の気なしに猫部屋へ向かう。
何だか、屋敷が静かだ。
いつもなら廊下で何人かのメイドさんに会うのに、今日は誰にも会わない。
おかしいな……
そう思いながら、廊下を歩いていると、微かに甘い香りが漂ってきて、私は思わず顔を緩めた。
いい匂い……
しかも、その匂いは私の大好きなカカオの香りで…
フラフラとその香りに誘われて、私は足を進める。
どこからこの匂いはしているのかな…?
調理室…?
なんか、お菓子を作っているんだろうか…。