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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
─────────…
思い描いていた未来が、バラバラと崩れていく……
あと少しだったのに、とも言い難いほど、まだ何も出来ていない。
こんなにも計画が失敗するとは…
ガクッと肩を落とす光瑠の元に、隼人を引き連れた真希が近付く。
「光瑠さん……?」
優しく名前を呼ばれた光瑠は、チョコレートや小麦粉を付けた顔を上げる。
こんなはずじゃなかった。
「……私のために……作ってくれようとしてるんですか…?」
心配そうな顔を向ける真希に、項垂れるようにして頷く。
違う。
こんな顔を見たかったんじゃない。
見たかったのは、驚いた顔と満面の……
「嬉しいですっ……」
笑顔────